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1.被子植物の誕生
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今から1億3000万年前頃、裸子植物よりもさらに進んだ繁殖システムを持つ被子植物が現れました。
風任せだった授粉を昆虫にさせ、また種子の周りに果実を作り食べた動物に種子の運搬をさせるという方法を得ました。
それまでは捕食者にすぎない存在だった動物を繁殖のパートナーとして利用するようになったのです。
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繁殖を効率的に、そして動物を使うことにより広い範囲に行うことが可能になりました。被子植物は裸子植物から植物の主役の座を奪っていきます。
現在では被子植物の種類は25〜30万種あると言われ、新生代に入ってから現在まで繁栄を続けています。
僕達が普段なじみを持っている植物は多くが被子植物です。その果実を食べておいしいと感じることは植物の生存戦略の結果といえるかもしれません。
被子植物の誕生は、その後、他の生物の進化にも多大な影響を及ぼしていきます。
花粉や蜜、果実といった新しい環境要因の出現により、新しい環境に適応する昆虫が多数誕生しました。
昆虫による授粉は、植物にも有利な圧力となって働くため、より効率的に昆虫を利用する方向に進化が進んでいきます。
植物と昆虫はこの時から、切っても切れない関係として、お互いに影響を及ぼし合いながら進化の歩みを進めていくことになります。
2.恐竜の絶滅
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6500万年前、突然恐竜が絶滅します。直接の引き金は、メキシコのユカタン半島への巨大な隕石の落下とされています。
それによって吹き上げられた粉塵が地球を覆い、気温の急激な低下を招いたようです。
哺乳類は寒さに耐え、生き延びましたが、恐竜は絶滅しました。
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食料の激減に大型化した恐竜は耐えることが出来なかったと言われています。
一方で、植物相の変化や環境の変化により、それ以前から衰退は始まっていたようです。
ただ、「恐竜は絶滅した」という言葉には、語弊があります。
実際には、「僕達がよく想像する、恐竜の姿をした生物は、地球上からいなくなった」ということです。
鳥は、先に述べたように、恐竜の竜盤目から派生した「恐竜の子孫」であり、系統的には恐竜そのものです。
中生代末期でおこった絶滅においては、「羽毛のない恐竜は絶滅し、羽毛を持つ恐竜は生き残った」というのが本当の姿です。
生き残った羽毛恐竜は、進化の過程で姿を変え、現在の姿となっています。
恐竜は今も生きています。
恐竜を見たくなったら、窓の外を見てみてください。
公園でエサをついばむスズメや、空を滑空するトビたち、彼らは紛れもなく、中生代の恐竜の血を受け継いだ、恐竜の末裔なのです。
羽毛のない恐竜と、羽毛を持つ恐竜の明暗を分けた要因は不明ですが、やはり気候が関係しているのかも知れません。
中生代の初めからおこっていた、パンゲア大陸の分裂の影響で、中世代前半は温暖な気候が続きますが、中生代後半になると気温が下がってきていました。
特に新生代に入ってからは本格的な氷河期となっています。
温暖な環境に合わせて適応していた恐竜は、隕石の衝突が無くてもどちらにせよ衰退していたのかも知れませんが、急激な環境の変化がその直接の引き金になったということは可能性が高いようです。
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