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車を犬にぶつけてしまったという飼い主さんが来院です。
ひいてはいないということですが、車庫入れの途中でギャンという声が聞こえ、あわてて車を止めて見に行ってみると犬がうずくまっていたということでした。 |
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早速レントゲンを撮ってみると、腸骨の部分で大きく骨が砕けていました。
このままでは足をつこうと思っても、骨盤が動揺してしまい歩けません。
また歩けるようにするためには手術が必要です。 |
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麻酔をかけると、手術台の上に寝かせ、術野を大きめに毛刈りして消毒を施します。
整形外科の手術では細菌感染がおこると深刻な影響を及ぼしますので、術野の感染には注意しなければいけません。
この上に手術用のシール状ドレープを貼ると手術開始です。 |
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筋肉をかき分けて腸骨までアプローチをします。
腸骨の上には、筋肉がたくさんついているので、アプローチするのが一苦労です。
坐骨神経も近くに走っていますので、神経の損傷には気をつけなければいけません。 |
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折れているところを確認したら、プレートを遠位の方から装着します。
まずドリルで穴をあけ、続いてその穴にタップで溝を作り、そこにプレートをあてがってスクリューを装着していくという、手の込んだ作業です。 |
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骨折の遠位側に3つ、近位側に3つスクリューを装着します。
プレートを装着することにより、骨折部位は整復され、骨折部位の動揺もなくなりました。 |
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筋膜を縫合し、皮下織と皮膚も縫合すると、手術は終了です。
術部は少し痛々しいですが、出血はそれほどありませんでした。 |
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術後のレントゲンです。
腸骨は解剖学的に、ほぼ正常な形に整復されています。
3週間ほどは安静が必要ですが、また歩いてくれるようになるでしょう。 |
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交通事故は以前よりも減りましたが、ガレージの近辺では、飼い主さんが動物を受傷させてしまう例もたびたび見受けられます。
大切な家族を、飼い主さんが傷つけてしまうことのないよう、車の出し入れの際には十分周りにご注意ください。 |
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