ハムスターの胸の腫瘍


 2か月くらい前から胸にしこりができてきたというハムスターが来院です。
 麻酔のリスクを説明した上で、手術することになりました。

 頭は右下を向いています(以下同)。
 皮膚を切開した後、腫瘍をメッツェンバウム鋏を用いて分離していきます。
 右首の根本が起源のようです。
 ここからものすごく太い血管が何本か入り込んでいました。
 ハムスターの血管は繊細なため、傷つけないように気を付けながら1本1本縛っていきます。
 全部縛れたら切断します。
 皮膚を縫合します。
 幸い、出血もほとんど無く手術が終了しました。
 腫瘍です。うずらの卵大の大きな腫瘍でした。肉眼的には周囲への癒着はありませんでした。きれいに取り切れました。

ハムスターの腫瘍は大きくなるスピードがとても早いです。
腫瘍に対しては主に、手術するかしないかという選択肢になりますが、
手術をするなら早めにした方が良いです。