犬の腹壁ヘルニア

  車にぶつかったという犬が来院です。
 診察の結果、骨は折れていないようですが、お腹が赤くなって挫傷の後があり、 後ろのお腹の辺りが膨らんでいます。
 押すと腹腔内に戻りますので、どうやら腹筋が裂けて、腹壁ヘルニアを起こしているようです。
 麻酔をかけて、ヘルニアになっている部位を治すことにしました。

  麻酔をかけて仰向けにした所です。
 お腹が赤くなっています。
 右の腹部が膨らんでいます。

  皮膚を切り、腹筋を確認すると、縦に大きく裂けていました。
 ここから腹腔内の脂肪が皮下に出て来ていたようです。
  裂けていた所を縫合します。
  皮下の部分も密に縫っておき、縫合個所を補強します。
  手術終了です。
 お腹はすっきりしました。
 挫傷に関しては日にち薬です。
  幸い骨折はなかったですが、吹っ飛ばされてお腹を擦った時に、筋肉を横向きに引っ張る力が加わって、縦に裂けたようです。
 無事に元気になってくれて、何はともあれでした。