膀胱結石の摘出


 膀胱に結石ができ、血尿が続くため、手術をすることになりました。

 おなかを開け、膀胱を出して、支持するための糸をかけます。
 膀胱や腹腔臓器が乾かないように、湿らせたガーゼを周りにしきます。 

 膀胱を開ける前に、1カ所切れ目を入れて、そこから尿を吸飲します。
 膀胱壁は炎症の性もあって、けっこう出血します。
 いよいよ石を取り出しますが、慢性膀胱炎のため、膀胱壁は厚く、硬くなっていて、なかなか出てきません。
 最初はスプーンという器具ですくって出そうかと考えていたのですが、出てこないので鉗子ではさんで取り出すことにしました。
 しばらく格闘していると、スポっ!と出てきました。
 膀胱壁は厚くなり、中は狭くなっていますので、膀胱の中はほとんど石で埋まっていました。
 中にこんなのが入っていたのなら、出血も止まらないのもうなずけます。
 表面はけっこうざらざらしています。
 後は定法通り、縫合して終わりです。
 無事麻酔もすぐに覚めてくれました。
 結石が発見されてから、しばらく処方食で粘られていたのですが、出血が続くため、手術することになりました。慢性膀胱炎が続くと、膀胱壁も厚くなってしまいます。
 手術後はまもなく、尿の色もきれいになったそうです。
 今後は再発しないように、処方食でコントロールしていきます。