11.ペルム紀の大絶滅と超大陸の出現
1.ペルム紀の大絶滅

 生命誕生から現在まで、生物は何度かの大絶滅を経験しています。中でも古生代の終わりに起こった大絶滅では当時の種の大半、特に海洋中においては約96%の種が絶滅する大きなものでした。有名な三葉虫も、このときに絶滅します。

 そのころ地球気温の低下により水分が氷河となり、海面が低下して海中の酸素濃度が低下したとされています。

 大絶滅は、生命に大打撃を与えます。
 しかし、それでも生物は絶滅はしません。生き残った生物から空いた生活環境に向け、次の世代の生命が進化してきます。
 そして、これ以降も生物は繁栄と絶滅の歴史を繰り返していきます。

2.超大陸パンゲアの出現

 マントルの活動が引き起こしたプレート移動により、それまであった大陸が合体し、超大陸パンゲアが出現しました。
 約4億年前から合体が始まり、中生代の開始頃の2億5千万年前にパンゲアは完成します。

 パンゲアの内海はテチス海と呼ばれ、動植物が暮らしやすい環境の浅瀬となりました。そこに繁栄した生物の残骸は海底に沈み、現在は石油に姿を変えています。現存する石油は約3〜2億年前に出来たものが多いと言われています。

 パンゲアは1億6千万年前頃から再び分裂を開始し、大陸は現在の場所・形に近づいていきます。これ以後、地域毎に独自の生物が進化していくことになります。

 大陸が分裂していく過程では活発な火山活動が起こりました。それに伴って放出される二酸化炭素により、中生代中期は現在よりもずいぶん暖かかったと言われています。現在の地球の平均気温は約15℃ですが、その時期には約23℃程であったと言われています。

捕捉.大陸の成長・分裂と気温の変化
 大陸の成長と分裂は規則的に起こっており、地球内部のプルームの動きと密接に関わっています。

1.マグマと地殻の生成
 大陸地殻は花崗岩、海洋地殻は玄武岩が主成分です。前者はマグマがゆっくり(15万年くらい)かけて冷えていったときに生成され、玄武岩はマグマが急激に冷えて固まったときに生成されます。

 マントルから、マグマが地上に出てくるところは3種類あり、日本のようなプレートの落ち込み間際にある孤状列島、ハワイのようなプレートを突き破って出てくるホットスポット、プレートの生成源で海の中にある海嶺です(アイスランドでは地表に出ています)。

 火山活動が活発なときにはマグマから二酸化炭素が放出されるために、平均気温が高くなります。

2.大陸の成長とプレートの落ち込み
 玄武岩はプレートの落ち込みによりマントル内に引き込まれていきますが、花崗岩からなる大陸地殻は比重が軽いため、沈み込まず、くっついて成長していきます。

 大陸が成長すると、その下は古い地殻が多くなり、冷えて沈み込む流れとなりコールドプルームが発達します。沈み込みにより海洋地殻が引っ張られて行くため、ホットプルームの位置と海嶺の位置がずれていきます。
 しだいに火山活動が低下してくるので、放出される二酸化炭素は少なくなり地球の気温は低下します。

3.プルームの吹き上げと大陸の分裂
 マントル内に落ち込んだ海洋地殻はすぐにマントル下に落ちず、マントル内にたまります。たまったマントルが一気に落ち、マントルと地球核の間のD''層を壊すと、ホットプルームの上昇を起こします。その時に外核の流れが乱されるので磁場が一旦停止します
 大陸の分裂中は活発な火山活動により気温は高くなります。そして大陸がまたひとつにまとまってくるころには寒冷となるというサイクルを繰り返します。

 今までに超大陸は19億年前のヌーナ超大陸、10億年前のロディニア超大陸、7億年前のゴンドワナ超大陸、2.5億年前のパンゲア超大陸と何度も生成と分裂を繰り返してきているそうです。そのたびに地球は温暖化と寒冷化を繰り返してきているそうです。ちなみにあと2億年ほどするとアジアを中心とした超大陸が作られ、太平洋はなくなって大西洋が唯一の海洋となるそうです。

4.気候の変化と生命の関係

 寒冷化は地球上に氷河を作り、海水面を低下させます。陸地の生成によって出来る浅瀬は生物の進化に都合のよい場所ですが、海水面の低下による干上がり=絶滅の危険性と隣り合わせの場所でもあります。

 また、寒冷化は環境の変化として全生命に降りかかります。進化は環境への適応と繁殖を目指します。温暖な環境の元で繁殖できるように進化(不要なものの排除)をした生物はその時代では爆発的に数を増やしますが、環境が変化したときにそれに適応する能力を失っていた種はその時点で根絶してしまいます。

 そこで常に生き残ることが出来るのは、爆発的な繁殖力よりも環境に適応する能力を優先させた、どちらかというと辺境に押しやられていた種だけです。環境の激変を生き延びた種から、次の時代への種が適応拡散していくことになります。