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アレルギーにより体の中で炎症反応が起こり、全身の痒みを起こす病気です。体の痒みを起こす病気は他にもいくつかあり、鑑別診断はノミやアカラスなどの寄生虫、皮膚の細菌感染症、脂っこい犬種の脂漏症、食餌/接触アレルギーなどのアレルギー疾患、etcです。
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その中でもアトピーは発症を繰り返す、とても痒そう、毛が抜ける、といったことで手強い病気です。人間は吸入性のアレルギーをさしますが、犬においてはアレルゲンはむしろ接触によるものが多いなどの違いがあります。
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特徴は1〜3才での発症、夏と秋に増悪(→通年に移行)する、外耳炎や皮膚の細菌感染の併発などです。刺激の総量が閾値を超えたときに掻痒が発症するので、ノミの駆除、細菌感染症の治療などの併発症もしっかり治療することが大切です。 |

アトピーの部位 食物アレルギーの部位
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ケアンテリア、ウェスティ、ラサアプソ、ダルメシアン、パグ、アイリッシュテリア、ブルテリア、ゴールデンレトリーバー、ボクサー、イングリッシュスプリンガースパニエル、ラブラドールレトリーバー、ミニチュアシュナイザー、柴犬が遺伝的素因を持っているといわれますが、他の犬種でも起こります。
アレルゲンとしては季節性のものとしては花粉、非季節性の80%はカビ・ホコリ・タバコ・上皮・除虫菊・ホコリダニといわれていますが、複数のアレルゲンに反応していることが多いです。
血液検査によって分かることもありますが、通常は以下の定義にいくつ当てはまるかによって診断します。大定義と小定義が3つ以上だと疑わしいです。
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大定義
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小定義
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掻痒
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3歳前後の発症
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顔面・肢端病変
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顔面の紅斑と口唇炎
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腋窩・内股・大腿病変
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細菌性結膜炎
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慢性再発性病変
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表層性膿皮症
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アトピーの家族歴
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多汗症
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好発犬種
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吸入アレルゲンへの即時型皮内反応
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アレルゲン特異的IgG/IgE増加
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血液検査としては、多種混合アレルゲンを使用してのスクリーニング検査と、アレルゲンへの個別の抗体価測定があります。アトピーかどうかを見るには多種混合に対して「どれかに当たるか」の検査をし、それに引っかかったら個別検査で「どれに当たるか」を調べることになります。メリットとしては、例えばタバコなど注意次第で接触を防げるものもあるので、それが分かるということです。デメリットとしては個別検査は高いことと、分かってもどうしようもないアレルゲンもあるということです。
治療としてはできるならアレルゲンの除去、併発疾患のコントロール、低用量のステロイドによる痒みのコントロール、食餌の変更、サイクロスポリン製剤の内服などです。
アトピー体質のコは皮膚がカサカサしやすく細菌や真菌の感染を起こしやすくなっています。感染を起こしているときには余計炎症が強くなりますので、感染のコントロールをすることが重要です。
ω3脂肪酸を含んだ食餌への変更がお勧めできます。体の中で痒みを起こす物質というのは体の脂肪酸(ω6)から作られるのですが、エイコサペンタエン酸やドコサヘキサエン酸といったω3脂肪酸を含んだ食餌をとることにより、痒みを起こしにくい体質にすることができます。処置用の処方食と皮膚への効果もある維持食があります。値段的には維持食の方が使いやすいですが、効果は処方食の方が高いかもしれません。
抗ヒスタミン薬は人間では痒みを押さえるのに有効ですが、犬においては約10%の個体にしか効かないため、使用が制限されます。
犬のアトピーでは、皮膚に付着したアレルゲンが病気の発症に大きく関与しています。そのため、抗菌シャンプーの使用は皮膚の病原体やアレルゲンを洗い落とし、皮膚を保湿させるため効果が期待できます。
最近、アトピーに高い確率で効果があり、かつステロイドのような副作用が少ないサイクロスポリン製剤が発売されました。効果は高いのですが、値段が結構高いのだけが難点です。この薬の良いところは、ステロイドに頼らずにコントロールが期待できることです。
残念ながらアレルギー体質が関係しているため、隔離できるアレルゲンが分かったとき以外の根本治療は難しいです。治療の目標は痒みと感染をコントロールしながら一生涯うまくつきあっていくということになります。
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