頼むから安静にしてて


 骨折と言うのは、動物でも時折起こる事故ではあります。
骨折している場合、動物は足が痛いのでつく事も出来なくなってしまい、
骨折したところをかばって歩けなくなったりしまったりします。

骨折したところは、プレートや創外固定などの手術をして、
固定して治します。

ところで、動物と言うのは、ぶらぶらして痛い場合には、
足をつけなくなってしまうのですが、
固定をして、足を動かせるようになると、
とたんに、骨折した足を使って動くようになってしまう事がしばしばあります。

この間も、足を骨折してやって来た子がいて、
足が折れてぶらぶらしていたものだから、
足を浮かせてまったく付けなくなっていたのですが、
手術が終わり、1週間ほどしてギプスをはずしたとたん、
何事もなかったかのように、普通に足をついて歩いていました。

人間の場合は、足を折った場合、
手術をしても、しばらくは松葉杖がないと痛くて足を使えないと思うのですが
(僕はそこまでの骨折をした事がないので分かりませんが)、
犬などは、足が手術して使えるようになると、
レントゲンでまだ骨が全然くっ付いてなかったとしても、
平気で、ばったばったとうれしそうに歩こうとしたりする事もしばしばです。

あんまり普通に歩こうとすると、見ていて怖いので、
安静を保たせたまま、なるべく無茶をしないでねと祈るばかりです。

この間の子は、術後1週間ほどで元気に走って帰って行ったのですが、
お帰りの際の、獣医師の指示としては、
「頼むから安静を保っておいて下さい」
ということだけでした。

人間でも、柔道選手が治りかけて無理をして再骨折、
という話を聞いた事がありますが、
犬も柔道選手に負けず劣らず、かなり無茶な事をしますので、
もうちょっとしっかりくっ付くまで、
しばらく辛抱してあげて下さい、と願うばかりです。

無理をして再骨折、というのは、
動物の場合、元気な子なら十分あり得る話ですので、
治りかけのときは、しっかり治すべく、
じっと傷を癒して欲しいと、獣医師として願うばかりです。

無理をして、
「また足がぶらぶらしました・・」
と連れてこられたりしたら目も当てられないですから。


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