ストレス源の里帰り


ストレスがかかるとお腹を壊す、という人も、
けっこういらっしゃるかもしれませんが、
動物の中にもストレスで下痢をする子がたまにいます。

うちの病院にも、時折お腹を壊しては病院にやって来る犬がいます。
その原因と言うのはいつもはっきりしていて、
息子夫婦が帰省して来ると、いつもお腹を壊すという事でした。

なぜ息子夫婦の帰省が原因になるかと言えば、
息子夫婦にくっついて、元気な幼い子どもが約二名、
一緒にやって来るからです。

お孫さんが家にやって来ると、
ひっくり返されたり尻尾を引っ張られたりと、
見ていて気の毒なほど、散々にいじくり回されてしまうそうです。

まだ小さな子どもさんだという事で、
そんなことをするとかわいそうだからと注意しても、
まだ分かってくれないようです。

部屋の隅っこに追いつめられても、怒ったりも噛んだりもせず、
触られるのにひたすらじっと我慢し、耐えているのだそうです。

犬にとってはストレス源の里帰りのようなものだと言う事だそうですが、
お孫さんたちが帰って行っても、数日は下痢をしてしまうという事で、
毎度のように病院にやって来ます。

以前は何か別の病気がないか、
血液検査をした事もあるのですが、
白血球の百分比をとってみると、
典型的なストレスパターンを示すばかりで他は何もなく、
病名は「ストレス性下痢」と診断がつきました。

環境的に隔離してあげる事も出来ないという事で、
お孫さんが物わかりが良くなるまでは、
もうしばらく受難のときが続きそうな気配です。

お孫さんにしたら、おばあちゃんのところに来ると犬と遊べるという事で、
犬に会うのをとても楽しみにしているのかもしれませんが、
手荒いコミュニケーションはほどほどにと、
陰ながら祈るばかりです。


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