一生懸命説明しても、さっぱり分かってもらえていない


 病気の治療に当たって、しっかり説明し、
納得してもらった上で治療を行うと言うのは、
動物病院において、一番重要な事ではあります。

獣医師と一般の飼い主さんとでは、
医学的なことについての知識の量が違うのは当たり前ですので、
病気の事を分かってもらえるように、きっちり説明しなければいけません。

簡単な病気の場合は、説明も簡単ではあるのですが、
メカニズムが複雑で、説明も大変という病気の場合、
分かってもらえるように話をするのもなかなか大変だったりします。

病気の中には、獣医師にとっても難易度が高く、ややこしい病気で、
10何年かかって、ようやくだいぶ理解できて来た、
という様な病気というのもあります。

獣医師が10何年かかってようやく分かって来た様な病気を、
数十分程度の説明で、一般の人に完璧に理解してもらうというのが、
そもそも無理な事であるかもしれません。

難しい病気の場合は、説明も長くなるのですが、
懇切丁寧に数十分かけて説明した後、
待合室に帰った飼い主さん同士の会話で、
「どうだった?」
「よく分かんない」
などという会話が聞こえて来たりすると、がっくりしたりもします。

難しい病気の場合、一度の説明で理解してもらうというのがそもそも無理ですので、
そんなときは、前もって病気についての細かい説明を書いたプリントを用意しておいて、
それを渡すようにしています。

ところで、同じ説明をしても、
分かってもらえるかどうかは、飼い主さんの基礎知識や理解力などに、
大きく左右される部分はあります。

そういう事から言うと、相手が医師や看護士など、
医療関係の人であった場合は、理解力も高いので、
説明もしやすかったりします。

もちろん、分かってもらえるかどうかには、
こちらの説明の仕方というのが一番大きな要因ではありますので、
分かってもらえるように、一生懸命説明したいと思います。

それにしても、自分でも"渾身の説明が出来た!"
と思って診察を出た時に、
「さっぱり分からん」
などという会話が聞こえて来たりすると、
やっぱりがっくりはしてしまうものではありますが・・。


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