子宮蓄膿症の術後、早めに見に来ていただきたい


子宮蓄膿症と言うのは、動物病院では、
けっこう多い手術の一つではあります。

子宮に感染が起こり、子宮の中に膿がたまって来る病気ですが、
手術がうまくすめば、比較的予後の良い病気ですので、
なるべく早い段階で診断し、しっかり治療する事が大切です。

治療の基本は手術で、膿のたまった子宮をそのまま摘出してしまう事です。
通常の避妊手術では、シャーペン一本分〜小指の先くらいの太さの子宮が、
子宮蓄膿症の時にはぱんぱんに張ったソーセージのように、
大きく膨らんでいます。

超音波だけでは、子宮の中の液体が膿か非感染性のものかということは分かりませんので、
これを子宮を切って、膿が出てくれば、
それで子宮"蓄膿"症が確定します
(他の症状から診断はつきますが)。

病気で手術となった場合、とったものを見せるために、
基本的に取ったものはそのまま見せるときまで取っておくのですが、
子宮蓄膿症の時には、中でも、
手術をしたら、なるべく早く見に来ていただきたいものではあります。

というのも、子宮蓄膿症の時には、
子宮の中にあるのは純粋な「膿」であり、
もともと細菌が増えてこうなっている状況ですので、
時間が進むと、子宮の組織自体も腐敗が早く進行して来て、
どんどん臭いがひどくなって来るからです。

冷蔵庫に入れておけば良いじゃないのと言われそうですが、
ものがものだけに、なるべくなら、
冷蔵庫に入れたくはありません(精神的にですが)。

となると、手術が終わったら、なるべく早い段階で見に来てもらい、
ものを見せたら、すぐに廃棄、というのがベストだと思います。

中を切ると、とてもえげつない臭いが立ちこめる事もあったりするのですが、
切ってお見せするかは、飼い主さんに説明した後の、
飼い主さんの反応と表情次第です。

腫瘍と違い、中に膿がたまっていればそれで診断は確定で、
それ以上は病理検査に出すという事もないのですが、
見ておいてもらう事は必要ですので、
その日のうちに来れない場合は、やむなく厳重に袋に入れて、
冷蔵保存しておく事になります。

案外臭わない事もありますが、
しばらく室内に置いておくと鼻が曲がりそうな匂いを漂わせて来たりする事もありますので、
早めに見せて、早めに処分してしまいたいものです。


このHP内の文章、イラストの無断転載を禁じます。
著作権の一切は二本松昭宏に帰属します。
ライン

あなたのご感想を心からお待ちしております。

おなまえ(ハンドルでも)

メールアドレス(できれば)


性別

メッセージ・ご感想