おいしいカレーの作り方


僕はビーフカレーが大好きです。
加えて言えば、ポークカレーも好きですし、チキンカレーも大好きです。

かと言って、もしもカレーが出来たと思って、鍋のふたを開けたとき、
具がビーフばかりだったり、ポークばかりだったとしたら、
それはなんともさみしいカレーであると思います。

ビーフカレーのときは、言うまでもなくビーフが主役ではありますが、
ビーフだけでおいしいカレーが出来るわけではありません。

ビーフの他に、ジャガイモやニンジン、タマネギなど、
いろんな具が入っていて、
それで初めておいしいカレーができあがります。

おいしいカレーを作るには、いろんな具をそろえる必要があります。
それぞれの人がそれぞれに具を入れて、
カレーを作らなければいけません。

とはいっても、みんながみんな、
カレーの具をすべての種類持っているとは限りません。

たまたまビーフを持っている人もいれば、
ジャガイモを持っている人もいます。
中にはそれがアスパラガスだったりマッシュルームである人もいます。

中には数種類持っている人もいますが、
だいたいの人は、自分なりの具材を、一種類か二種類持っています。

ビーフカレーを作りたいと多くの人が願っていたとしても、
念願通りのビーフを持ち合わせている人は、
それほど多くはないかもしれません。

でも、もしも自分の持っているのがビーフでなかったとしても、
それを嘆く必要はありません。

もしも自分がジャガイモしか持っていなかったとしても、
他にはビーフを持っている人もいれば、
タマネギやニンジンなどを持っている人もいます。

他の人はまた、自分とは違う具材を持っています。

自分一人の具ではおいしいカレーは出来ませんが、
いろんな人の持っているいろんな具を合わせる事で、
自分だけでは作る事の出来ないような、
おいしいカレーをつくることができます。

自分が願う具を持っていなかったとしても、
そのことを嘆く必要もありませんし、
他の人の持っている具を見て、それをうらやむ必要もありません。

ジャガイモをビーフにする事はできませんが、
自分の持っているジャガイモを磨きあげて、
今よりもっとおいしいジャガイモにする事は、
がんばりさえすれば誰にでもできます。

ビーフほど目立つ存在でなく、値段も高くなかったとしても、
ジャガイモには、ジャガイモにしかないおいしさや持ち味があります。

ジャガイモは、ジャガイモ以上ではありませんが、
ジャガイモ以下でもありません。

ジャガイモの良さを知った上で、
他の具の持っていない部分を補えるよう、
良い部分を出すことができれば、
カレーをよりおいしくする事ができますし、
自分がジャガイモを持っていた事に意味も出て来ます。

自分は自分の持っているジャガイモを、
よりおいしいものに磨いて行って、
ビーフには出せない自分なりの味を出せるようになれば、
それでいいのです。

ジャガイモがビーフである必要はありませんし、
ビーフになる必要もありません。

自分に足りないものを他の人からもらいつつ、
自分が持っているものを他の人にもあげるなら、
自分のカレーもおいしくなって、他の人のカレーもおいしくなって、
世界の中に、おいしいオリジナルのカレーが、
あちこちに出来上がります。

誰もが相手の持っていないものを出し合えるなら、
自分が他の人と違うものを持っている事には、
立派に意味があります。

君がニンジンで、あの子がタマネギで、
みんなが違うものを持っているからこそ、
みんなそろっておいしいカレーが出来上がるのです。

今、自分の手の中にあるのは、
小さなでこぼこだらけのジャガイモかもしれません。

でも、そこにあるものを、あるがままに受け止めて、

「僕はジャガイモ、それでいい。
 でも、僕のジャガイモは、僕にしかつくれない。
 世界にひとつだけの、とびっきりのジャガイモ。」

そう言えるよう、自分のジャガイモを大切にして行けば、
いつか世界にひとつしかない、最高のカレーを作れるのだと思います。


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