2年に一度くらいは、「飲んでいたのにかかった犬」が出る
フィラリア予防薬と言うのは、
フィラリアの幼虫を発育段階の途中で殺してしまう薬です。
きちんと飲ませた場合は駆虫率は100%ですので、
本当であれば、ひとシーズンしっかり飲ませているのであれば、
次の年、血液検査をしても、フィラリアにかかっているはずは無いはずです。
ところが、実際問題、フィラリアの検査をしていると、
去年もしっかり飲ませているのに、フィラリアの反応が出る犬がいます。
フィラリアの薬は、しっかり飲んでいれば駆虫率が100%ですので、
感染など起こらないはずなのですが、
それでも時折、フィラリアにかかってしまっている犬が出ます。
その原因はと言えば、きちんと飲んでいたと思っていても、
飲ませた後で吐き出していたりして、しっかりと飲んで吸収していなかったり、
もしくはたまたまお腹の調子が悪く、
飲んだんだけれどもしっかりと吸収できていなかったり、
ということが考えられます。
僕の病院では、ほとんどの人が毎年抗原検査をしています
(簡易検査として、無料で一滴だけのミクロフィラリア検査もしています)。
抗原検査のキットの検出率は90%以上です。
「しっかり飲んでいるので、感染などしていないと思っていた」
と言う場合で検査をしてフィラリア陽性となった場合などは、
しっかり検査しておいて良かったという事にもなります。
フィラリアが感染している時に、フィラリアの薬を飲ませると、
副作用が出る可能性がありますので、
知らずに飲んでいれば、薬を飲ませた事によって、
肺炎や腎炎、アレルギーなどの症状が出て来る可能性があります。
それにしても、フィラリアの薬をしっかり飲んでいたのに感染してしまっていた場合、
飼い主さんにしてみれば、
「ちゃんと飲ませていたのに・・」
と、釈然としない思いになるかも知れません。
ただ、その根本の原因はと言えば、相手が犬ですので、
薬を飲んでいた時になにをしているか分からないということがあります。
感染していた場合、犬が自分で
「ごめんなさい、ぺって吐き出しちゃいました」
とか白状してくれるなら、原因も分かって助かるのですが、
犬は何もしゃべってくれませんので、なにが起きたのかも分かり様がありません。
チュアブルタイプだとおいしい味がしますので、
喜んで食べる事が多いのですが、
特に錠剤だと、とても上手にぺっと吐き出す子もいますので要注意です。
予防していたのに運悪くフィラリアにかかっていたという場合は、
少数寄生である事が予想されますので、
陽性である事が分かったときの選択肢としては、
注射で親虫を殺すか、それともイベルメクチンを1年以上のませ続けて、
徐々に死んでくれるようにするかです。
「必要ないんじゃない?」
と思われがちな血液検査ですが、
検査をしていると、しばしばひっかかったりしますので、
そんなときは、
「やっぱりしていて良かった」
と実感するところです。
かかっているのに、それを知らずに飲ませると、
えらいことになってしまう可能性がありますから。
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