本人の前で・・


この世に生を受け、生きるものの宿命として、
必ずやって来るのが命の終わりのときです。

人間に飼われている動物でもそれは同じわけで、
だいぶ高齢になって来ると、
動物が亡くなったときの後の事を考え始める飼い主さんも多いようです。

だいぶ弱って来て寝たきりになった状態となると、
今後どうなるかということが身近な問題になって来るわけで、
力なく横たわる本人をなでながら、
「この子がなくなった後はどうしたらどうしたら良いんでしょうか?」
という質問をされることもあったりします。

そう遠くない状況である事が想定されたとしても、
まだなくなっていない本人を目の前にして霊園の話などをするのもどうかと思いますので、
「霊園にお願いする人が多いですが、
 まだなくなったわけでもありませんので、
 また今後その時が来ましたら、お話しさせていただきましょうか。」
と、本人を目の前にしてはなるべくお話ししないようにしています。

もちろん本人が聞いて気を悪くする、
ということはないのだと思いますが、
なくなっていない状態で本人を目の前にして、
死後の話をするというのも抵抗があるところです。

だいたいの場合、またご案内をするという話をすればそれで話が収まり、
後日その時が来てからまたお話、となることが多いです。

なくなった後の話をされるときはだいたい死期が見えて来てからの事が多いのですが、
中には気の早い飼い主さんもいて、
まだ元気で、本人も病院まで歩いてやって来ているのに、
高齢になって来たからということで、なくなったときの話をして来る人もいたりします。

病気というわけでもなく、無邪気な表情で来ている子を目の前にして、
霊園の話をするというのもなおさら抵抗がありますので、
「まぁ、まだ元気ですので、その時が来てからお話ししましょうか。」
とお話しさせてもらいます。

ただ、一応先に情報として知っておきたい、
という方の場合は、地域の周辺の霊園のことをお話しさせてもらう事もあります。

動物は言葉がわからないからまだ何も言わないものの、
もしも人が自分の前で、自分の葬式の話なんかしていたとしたら、
「わしはまだ死んどらんぞ!」
と、文句のひとつも言いそうなものですが、
動物の場合は、目の前で自分がなくなったときの話をされていても、
とくに何を言うでもなく、楽しそうな目でこちらを見ていたりします。

死んだときの事など考えたくない!
という飼い主さんもいる一方で、
先の事を考える人もいたりしますので、
飼い主さんもいろいろですね。


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