吐いている時の次の指示


 動物病院にやって来る診察の用件で、
一番多いものの一つは「吐く」ということです。

嘔吐と言うのはよく見られる症状の一つですが、
その原因は様々です。

特にどうという事もない嘔吐も多いのですが、
胃や小腸に問題がある場合もありますし、
食べたものが原因であったり、
肝臓や腎臓に問題があったり、
それ以外の病気があって、その症状の表れとして、
嘔吐の症状が出て来ている事もあります。

嘔吐の時に、どこまで検査をして行くかと言うのは病院によってそれぞれですが、
症状が続いていたり、元気がなかったり、
その他、診察をしていて心配になるときは、
血液検査やレントゲンなどの検査をすることになります。

一方、少し吐いた程度で、けろっとしている場合は、
一旦輸液の注射をしておいて様子見、ということもしばしばです。

ただ、様子を見ておいてもらう場合も、
「様子を見ておいて下さい」
とはなるべく言わないようにしています。

様子を見ておいて下さいと言うと、
様子を見ていたら具合が悪くなって来た、
なんてことになったりする可能性がありますし、
そのあとの指示の言葉としては、意味があやふやだからです。

「また嘔吐が続くようであれば、また診せて下さい。」
と、落ち着かなかったときの話を言っておけば、
その次もすんなり連れて来てもらいやすいですし、
やっぱり何か吐く原因があるのかもしれませんねと、
次のステップに進めて行きやすくなります。

診察において、大切な事の一つは、
いつも次の一手を考えておく、ということではあると思うのですが、
吐き気が収まらなかったときのために、
その時の事を、先に伝えておくという事は大切な事だと思います。

たいていは一回の注射で落ち着く事が多いのですが、
中には病気が潜んでいて、そのせいで吐いていたりする事もありますので、
落とし穴にはまらないように、いつも注意をしながら診て行かないといけないです。


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