フィラリア検査、なぜいるか


4月・5月は、フィラリア検査の真っ盛りです。
今も毎日、多くの犬から採血をしています。

フィラリアの薬を出す時に、まず採血をして、
血液検査をする事になるのですが、
その時によく聞かれるのが、
「去年もきちんと飲んでいるのに、
 検査必要なんですか?」
という質問です。

飼い主さんからすれば、きちんと薬を飲んでいるなら、
フィラリアにはかかっていないはずなのに、
それでも検査が必要と言われると、
不思議な気分になってしまうという方もいらっしゃるかと思います。

「きちんと飲ましているのに、検査が必要なのか」
という質問への答えは、

きちんと飲ませていても必要です
となります。

なぜ検査が必要かと言えば、その直接の理由は、

フィラリアの薬というのは制限事項として、
検査なしで処方をしてはいけないとなっている
からです。
フィラリアの薬というのは、制限事項を守らなければならない、
要指示薬という、特別な制約のかかっている薬です。

制限事項と言うのは、決められた手順を踏んでからでないと、
薬を出してはいけない
ということです。

これは、薬事法によって規定されている事ですので、
診察なし、検査なしで薬を出すと、
出した方も、もらった方も、薬事法違反として処罰の対象になってしまいます。

薬事法違反というのは、けっこう思い罪であり、
300万円以下の罰金になります。

平たく言えば、検査をせずに薬を出せば、
薬事法違反となって、300万円以下の罰金となってしまう可能性がある
と言う事です。

では、なぜフィラリアの薬に限って、
そんな制限事項などが決まっているかという事ですが、
その理由は、

フィラリアに感染している時に、それを知らずに薬を投与すると、
肺動脈梗塞や急性肺炎、腎炎、アレルギーなどを起こして、
犬が死亡してしまう可能性がある


からです。

きちんと飲ませていると言っても、相手は犬ですので、
後でペッと吐いていたりなど、うまく処方できていない可能性もあります。

また、たまたまお腹の調子が悪かったりすると、飲めていても、
薬がうまく吸収されておらず、しっかり効いていない可能性もあります。

体調のいい時に飲めば、フィラリア幼虫(主にL4)の駆虫率は100%なのですが、
犬では特に、予期できない要因が加わっている可能性があります。

そうすると、しっかり飲めていると思っていても、
薬がしっかり効いておらず、実はフィラリアに感染してしまっていた、
という可能性もあります。

その時に、検査をせずにフィラリア予防薬を飲ませてしまうと、
思わぬ副作用が出てしまう可能性があります。

したがって、フィラリア予防薬の薬をする前には、
しっかりと血液検査をしておき、
去年の予防がしっかりできていたか
ということを、血液検査で確認しておく必要があります。

問題は、フィラリア検査をせずに出す獣医師、
ヤフーオークションなどで売っている獣医師(時に一般人)などですが、
これは、明らかな薬事法違反です。

時に、検査なんかいらないよと言って、薬を出す獣医師もいるようですが、
要するに、その獣医師には、法を遵守するという意識や倫理観が欠如しているという事です。

血液検査をせずにフィラリアの薬を出す獣医師と言うのは、
他のところでも法を軽視したり、
獣医師としての倫理観を逸脱する行為をしている可能性が高いということが言えると思います。


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