フィラリアの人への危険性


犬を飼っている人には、いろんな人がいます。
都会ほど、しっかりとフィラリアやワクチンをしている人が多いですが、
田舎などに行くと、まだまだそうでもなかったりします。

僕の町も地方の小都市ですので、
まだ、フィラリアに対する意識も少ない人もいたりします。

病院に来る人にも、フィラリアをしていない人もちらほらいるので、
そう言う時は、「フィラリア予防はしておいた方がいいですよ。」
と言っているのですが、そう言っても、
意識が低い人の場合、
「フィラリアなんて予防しようがしまいが、こちらの自由だ。」
という感じの人もいたりします。

フィラリア自体は義務ではないですし、そう言われてしまうと、
それ以上言う言葉はなくなってしまいます。

それでもめげずに、フィラリアを勧めていると、
「誰にも迷惑かけてるわけでもあるまいし。」
といった言葉が返って来る事があります。
ただ、それに関しては、言っておかないといけない話があります。

それは、まれではありますが、
「フィラリアは、人間にも感染する可能性がある。」
ということです。

フィラリアは、犬を最終宿主としている寄生虫です。
犬が最終宿主という事は、蚊から入って来た幼虫が、
犬では成虫まで成長する可能性が高い、ということです。

つまり、人間でも、
蚊に刺されるとフィラリアの幼虫を移されているのだけれど、
人間はフィラリアに対する感受性が高くないので、
感染しても、フィラリアが成虫に成長するまでに、
免疫によって攻撃され、成長途中で死んでしまう、ということです。

通常、人間が感染する事はまれなのですが、
たまに、人間の体に入って来たフィラリアがある程度まで成長し、
肺の中で結節を作る事があります。

成長して最終寄生場所である、肺動脈までいく事はまずないのですが、
検診などでレントゲンを撮ってみたところ、
肺の中にカゲがあると言われ、
腫瘍かもしれないということで取ったところ、
実は腫瘍ではなく、フィラリアの結節だった、
ということが、日本でも時折あるようです。

つまり、フィラリアから肺結節を作るという事は人間でもあるわけで、
どういう人がリスクが高いかと言えば、
人間の近くにフィラリアに感染している犬がいる環境ほど、
リスクが高い事になります。

犬の血を吸った蚊は、近所まで飛んで行きますので、
自分の犬がフィラリアに感染しているとしたら、
隣近所の人たちに、そのリスクを与えているという事で、
潜在的に、他人に迷惑をかけている事になります。

そしてまた、フィラリアに感染し、
肺結節が出来るリスクが、一番高いのが誰かと言えば、
フィラリアに感染している犬と一緒に生活している、
当の飼い主さん自身です。

実際には、肺結節が原因で亡くなる可能性は低いようですが、
フィラリア幼虫を持っている蚊が自分を刺した時、
そこからフィラリアの幼虫が移っているかもしれないと考えると、
気持ちのいいものではありません。

フィラリアは、予防するのが一番の病気です。
犬のためが一番の目的ですが、
人間の健康にも潜在的なリスクは持っていますので、
なおのこと、しっかりと予防しておいた方がいいと思います。


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