FIVワクチンをうっていたために殺されては欲しくない


去年の後半から、勉強会でFIVのワクチンがテーマになる事が多くなっています。
FIVワクチンは、画期的なワクチンで予防として期待ができる面もありますが、
一方で問題点もいくつかあるため、
そういったポイントも知っておかなければいけません。

詳しくは、もうすでに記事にしましたのでそちらを見ていただければ良いのですが、
僕としては、絶対にあって欲しくないのは、
「FIVワクチンをうっていたがために間違って殺されてしまう」
という問題です。

知らずにそういうことを聞くと、
「そんな馬鹿な」と思ってしまいますが、
実は可能性としては、割合あり得る話だと思います。

以前記事に書いたように、FIVワクチンをうつと血液中の抗体価が上昇します。
すると、簡易ウイルスキットで検査をすると、
「ウイルス陽性」という結果が出てしまいます。

ワクチン後抗体価が上昇するという事を知っていれば、
キットを使って血液検査をした場合に引っかかったとしても、
「ワクチンのせいで抗体価が上昇している可能性もある」
ということも頭に浮かびます。

その場合は、もう一度その血を、

ワクチンによってのものか、感染によってのものか

ということを見分ける事ができる検査センターに送って調べてもらえば、
調べる事ができます(検査費用がその分かかるという事ですが)。

ただ逆に言えば、それを調べられる検査センターに送らなければ、
ワクチンでも感染でも同じように「陽性」と判断されてしまうという事です。

すると、ワクチンをうっていたネコが家出をしてしまい、
放浪をした後に保護され、そこで血液検査を受けた場合、

「この猫はネコエイズ陽性だからもらい手を探す事はできない」

となって殺処分となってしまうという事が、
一番最悪の可能性となります。

すると、命を助けるはずのワクチンが、
命を奪ってしまう決め手となってしまう、ということになってしまいます。

そのため、ワクチン会社と話をした時、以前、
「ワクチンをうったネコにはマイクロチップを入れておく事を推奨しています」
と言っていました。

マイクロチップを入れておき、それで元も飼い主が分かれば、
ネコは飼い主さんの元に帰る事ができるからです。

ただ、マイクロチップを入れても、
マイクロチップが入っている事に気づかない可能性も十分にあります。
マイクロチップが入っている事に気づいたとしても、
それでワクチン済みかどうかということも分かりません
(マイクロチップに気づいてもらえれば殺処分は避けられるでしょうけれども)。

僕としては、ワクチン会社には、
「ネコエイズワクチン注射済み!」
ということを書いた金属製のかわいいプレートを作ってもらいたいと思っています。
そういうものがあれば、動物病院はワクチンを接種した時に、
証明書と一緒に飼い主さんに渡す事ができます。

保護された時に首輪にプレートが付いていれば、
ワクチンをうっている事が一目瞭然になります。

ネコエイズワクチンは、おそらくメジャーなワクチンとはならないと考えられますので、
外にいたネコを血液検査して陽性と出ても、
獣医師は過去にうたれたワクチンの影響よりも、
外での感染の可能性をまず考えると思います。

ワクチンをうっていたためにネコが命を失ってしまう様な事だけはないように願っています。
プレートを作ってくれという話は、
もうこの間の勉強会の時にメーカーさんにも伝えておきました。
良いアイデアだとは思いますので、かわいらしいのを作ってもらえるとうれしいです。


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