猫の脊椎骨折の手術

 飼い猫が外に出てしまい、車にはねられたようだという主訴で、猫が来院しました。
 意識はしっかりしているものの、後肢は麻痺していました。
 レントゲンを撮ってみると、脊椎が骨折しています。
 脊椎損傷の場合、一刻も早い手術が必要ですので、手術をすることにしました。

 皮膚を切開すると、車にあたった部分が内出血していました。
 筋肉を分離し、脊椎を確認すると、損傷した部分の脊椎が砕け、ぐしゃぐしゃになっていました。
 ドリルで骨を削り、脊髄を解放します。
 曲がった脊椎で脊髄が圧迫され、神経機能が異常を起こしていますので、圧迫を解除してあげることが必要です。
 脊髄を解放し、確認すると、脊髄の色がずいぶん悪くなっているのが分かりました。
 通常は、きれいな乳白色をしています。
 折れていない脊椎同士を架橋し、脊椎を固定します。
 動揺を防ぎ、さらなる脊髄ダメージを避けるために、固定は必須です。
 術後のレントゲン写真です。
 猫の脊椎は犬よりも細く、難易度は高かったです。
 幸い、無事に手術は終えることができました。
 最低限の手術はしましたが、あとはリハビリをしながら、神経機能の回復に期待です。
 抜糸にいらしたとき、後ろ足を触ってみると、術前よりもずいぶん回復していました。
 どこまで回復できるかはリハビリしながらですが、がんばって回復してほしいところです。