猫の尿道造瘻術


 以前から尿道閉塞に何度かなったことのある猫がまた尿が出なくなったとのことで来院でした。尿道内に結石がぎっしりたまりチューブが通らなかったため手術することになりました。
 結石はペニスの根本で詰まるため、そこを取り除きます。

 皮膚を切開して行きます。仰向けでする方法とうつぶせでする方法があるのですが、僕は仰向けが好みです。
 包皮は残しておきます。その方が猫が傷口よりも包皮をなめてくれるようです。
 皮下脂肪が残っていると炎症を助長するため取り除きます。
 ペニスの先端より前でしばり包皮の根本を閉じます。ペニスをはさまないよう気をつけます。
 包皮腔に切開を進め、ペニスをフリーにします。
 尿道の腹側を走る筋肉を剥離していき、根本で縛ります。縛っておけば後からの出血は心配ありません。
 続いて尿道に切開を進めていきます。鉗子で指しているのが尿道結石です。これではチューブは通りません。これくらいの大きさのが3コ、小さなのがたくさん出てきました。
 さらに切開を進めていき、粘膜を皮膚と縫合します。尿は尿道の根本から出てきます。尿が皮膚に尿やけを起こすので、粘膜の部分を残して尿受けを作っておきます。
 

 猫泌尿器症候群はオスネコに多い病気で、尿道閉塞になると数日で死亡します。体質により繰り返すコは何度もなるため、食餌を変える必要があります。
 詰まるのが砂状で簡単にチューブが入れば良いのですが、今回のように石が詰まると手術しかない場合もあります。また再発を繰り返すたび粘膜の状態が悪くなるため、繰り返すコは手術を考慮します。